昭和50年頃から北海道住宅仕様は断熱材にグラスウール100㎜を施工したが、壁内結露が発生し、木材を腐らす腐朽菌やナミダ竹などの被害が発生して社会問題になりました。
この物件は平成5年に完成引渡しから築26年の物件です。昭和56年には住宅業界で通気層工法が当たり前に浸透していましたが当物件の仕様は次の通り。
100mmグラスウール
パック入り100mmグラスウール
防湿気密フィルム無し
透湿防水シート有り
通気層無し
バラ板は傷みが酷く、触れればパラパラと崩れ落ちる
木材は腐朽菌に侵食され、釘が効いていない状況。強い地震が発生した際には倒壊の危険有り
土台と柱の接合部
壁内結露水は下に溜まるので建物下部は特に被害が多い
年数が経過したグラスウールは垂れ下がり断熱欠損をおこす
傷んだ木材を改修しECO100パネルを施工
OSB合板を貼っていきます
住宅業界では考えられない仕様ですが、このような物件は相当数建てられてきたものと考えられます。壁内結露を発生させる為の仕様みたいな物件です。
内部状況がわからない為、慎重に解体作業を進めていきます
筋交いは構造体の強度を増すものですが、壁内結露によってその役目を果たせない状況に代わっていた
室内側の石膏ボードが見えている
透湿防水フィルムが室内側に施工されていない
壁内結露で発生した水分をグラスウールが吸収し重さで下がる
ECO100パネルのみで壁倍率があり断熱改修と耐震改修をまとめて施せます
タイベックを貼り通気層胴縁を施工